インパクトのある名を持つ秋田の秘湯、乳頭温泉。
真っ白な湯に癒されようと、新幹線とバスを乗り継ぎ山奥へと向かいました。
知っていると便利。お得な温泉手形たち。
まずは秋田新幹線で田沢湖駅まで。
そこから1時間に1本出ている、乳頭温泉行きのバスへと乗り換えます。
日本一深い湖・田沢湖畔を経由し、50分ほどで乳頭温泉郷へ到着。
まずは今日泊まる宿へ向かい、宿泊者限定の温泉手形『湯けむり帳』を手に入れます。
宿泊先以外の6軒と、温泉を回るシャトルバスがセットになったこちらの温泉手形。
1回520〜800円する温泉と、単品だと1日600円するシャトルバス券がついて1800円と、とってもお得な料金設定になっています。
湯けむり帳。
1年間有効期限があるので、何度か分けて来るのもいいですね(・∀・)
ちなみに、乳頭泊まらないけど温泉のはしごしたい方には『たっこちゃん湯めぐり手形』がオススメ。
乳頭や玉川温泉など、田沢湖周辺の温泉が3軒入れる手形が1500円で購入できます。
どこ行こう?色も泉質も違う乳頭温泉郷。
乳頭は全7軒、小さなお宿が集まった温泉郷です。
秘湯を守る会会員の鶴の湯。
路線バスの通れる道沿いにある、蟹場温泉・大釜温泉・妙乃湯・休暇村。
乳頭でもっとも奥にある、黒湯温泉と孫六温泉。
大きく分けて3つのエリアに分かれています。
位置関係を図にするとこんな感じ。
車かバスでないと行けない鶴の湯を除けば、他はお散歩感覚でお湯のはしごできる距離ですね。
一応鶴の湯と蟹場温泉をつなぐ遊歩道もあるのですが、これが『ウォーキングコース』とは名ばかりのガチ山道。
足滑らしたら沢まで落ちそうなエグい道のりなので、やめときましょう。
乳頭温泉というと白く濁った湯を想像する方も多いでしょうが、ミルクのような色した湯船は鶴の湯・黒湯・大釜・休暇村の4軒のみ。
残り3軒は透明だったり有馬温泉のような赤茶けた湯だったりしています。
同じような場所に湧いているのに、色も泉質もばらばらなのが不思議ですね。
乳頭温泉郷全7軒を制覇した女が、温泉の心地よさと混浴の入りやすさをまとめてみたよ。
1泊2日で全ての温泉に浸かってきたので、それぞれの感想と基本情報をまとめておきますね。
ちなみに乳頭にはレストランやお土産屋さんなどないので、食事が取れるのは宿の食堂だけです。
営業時間も短いので、食いっぱぐれのないようにご注意ください。
……ノープランで行くと、温泉卵やアイスで飢えをしのぐ事になりますよw
鶴の湯。
マイクロバスがぎりぎり通れる山道の先にたたずむ静かな一軒宿。
茅葺き屋根の建物が旅情を誘います。
こちらは素朴な混浴露天風呂が有名な秘湯。
『女も男湯へ入っていい』パターンの混浴です。
女性用更衣室を抜けた先には、混浴入る勇気ない人向け(?)の小さな露天風呂。
その奥に男湯への入口が用意されています。
男性からは見えづらい位置に隠れている、女湯と男湯をつなぐ扉。
乳のように白い、身体の線が隠れる濁り湯。
とても入りやすい構造なんですが、問題は、風呂の横通って更衣室まで行かないといけない事でしょうか。
もさもさとススキが生える砂利道を歩いていると不意に見える、温泉と裸体。
温泉に浸かるメンズを横目で見ながら更衣室まで行く必要があるんです。
ちなみにお風呂だけじゃなくて、男性用更衣室も普通に見れちゃいますよw
都会ではありえない、素朴でおおらかな造りの秘湯。
ぬるめでゆっくり入れる、気持ちのいい温泉でした。
●鶴の湯の基本情報●
アクセス:路線バス『アルパこまくさ』停留所から送迎バスに乗り換え。もしくは湯巡りバスで『鶴の湯前』まで。
料金と入浴時間:10:00〜15:00。600円。混浴露天風呂あり。
※月曜日は日帰り入浴不可です※
ロッカー:大200円 小100円。
食事:11:30〜13:00。フロントで受付。
公式HP:秋田県の秘湯、乳頭温泉郷の鶴の湯温泉
蟹場温泉。
路線バスの終点にある、山小屋のような見た目の温泉宿です。
混浴露天風呂があるのは、宿の外。
ロビーで受付を済ませたら、裏口から山の中へと向かいます。
石の階段を降りた先に広がっていたのは、もくもくと湯気経つ澄んだ泉でした。
こちらは着がえる場所だけ男女別になっている混浴温泉。
青々と生い茂る木々が水面に映る、透明度の高い重曹炭酸泉です。
当然身体は丸見えなので、身を隠せるサイズのタオルが必要となりますね。
360度木しか見えない、原生林の中にぽつんとある湯船。
ちょっと熱めですが、まったりできるいい湯でした。
●蟹場温泉の基本情報●
アクセス:路線バス『乳頭蟹場温泉』停留所横。もしくは湯巡りバスで『蟹場温泉』まで。
料金と入浴時間:9:00〜17:00。600円。混浴露天風呂あり。
ロッカー:100円。
食事:なし。
公式HP:なし。
乳頭温泉郷のHP:蟹場温泉|乳頭温泉郷
大釜温泉。
小学校の校舎を改造して作られた温泉宿。
乳頭温泉にはめずらしく、男女別の風呂しかないお宿です。
やはりみなさん、どうせ乳頭温泉で泊まるなら『混浴あり』の所がいいと思われるのでしょうか?
混浴のある5軒は全て満室、ここと休暇村だけが空室ありましたw
湯自体は、乳頭温泉らしい乳白色。
ただ、男女別なので仕方ないとは思うのですが、壁に囲まれ露天風呂から風景が見えません。
ご飯も……女子の自分でも『これだけ?』と聞きたくなるような感じでした(´・ω・`)
正直いって、乳頭温泉泊まりたい!でも気になる宿は満室で泊まれない!という場合以外スルーしていい宿だと思います。
●大釜温泉の基本情報●
アクセス:路線バス『乳頭温泉』停留所横。もしくは湯巡りバスで『大釜温泉』まで。
料金と入浴時間:9:00〜17:00。600円。混浴なし。
ロッカー:100円。
食事:なし。
公式HP:乳頭温泉郷 大釜温泉
妙乃湯。
渓流沿いにある小洒落た温泉宿。
玄関には香が炊かれ、モダンな雰囲気が漂う女子好みのお宿です。
こちらは男女別の浴室から、混浴露天へと合流するスタイルです。
有馬温泉に似た泉質の金泉と単純泉の銀泉。
激しく流れる渓流を見ながら、いっぺんに2つのお風呂を楽しむ事ができてしまいます。
風情ある岩風呂や観音様に見下ろされながら入る檜風呂など、混浴以外の温泉も素敵なお宿。
ご飯も美味しいと聞きましたし、今度乳頭行くときはここに泊まりたいなと思いました(・∀・)
●妙乃湯の基本情報●
アクセス:路線バス『妙乃湯』横。もしくは湯巡りバスで『妙乃湯』まで。
料金と入浴時間:10:00〜15:00。800円。混浴露天風呂あり。
※火曜日は日帰り入浴不可です※
ロッカー:無料の貴重品ロッカーあり。
食事:11:30〜13:30。
公式HP:乳頭温泉郷 妙乃湯
休暇村。
乳頭温泉郷唯一の近代的なホテルです。
お風呂は、ブナ林が見える露天風呂と洗い場付きの内湯。
景色いいとか広いとかいう事もない、温泉付きホテルによくある感じのお風呂。
当然混浴なんてないですし、わざわざ乳頭温泉まで来て入らなくてもいいかな。
秘湯オーラ全開な他の6軒とは毛色の違う、設備の整った宿泊施設。
料金も控えめですし、ベッドじゃないと寝付けない!という方にはいい宿だと思いますよ。
●休暇村の基本情報●
アクセス:路線バス『休暇村』停留所横。もしくは湯巡りバスで『休暇村』まで。
料金と入浴時間:11:00〜17:00。600円。混浴なし。
ロッカー:無料の貴重品ロッカーあり。
食事:11:30〜13:30。
公式HP:休暇村乳頭温泉郷公式ホームページ《ベストレート保証》|日本の秘湯乳頭温泉郷
黒湯温泉。
乳頭温泉郷の一番奥に位置する、小さな温泉宿。
山々を見ながら浸かれる露天風呂と、ヒノキの香り漂う内風呂が疲れた身体を癒してくれます。
こちらは男女共用の湯船に入る混浴温泉。
内風呂の入口は左右男女別になっているのですが、中に入ればいっしょ。
何のために分かれているのか謎な造りです。
ちなみに内風呂と露天風呂の様子はお互い丸見え。
露天に人が多かったので、ひとり内風呂に入っていたのですが……まもなく全員こちらへ移ってきたのには草生えましたねw
まろやかな稜線を見ながら入る、乳白色の硫黄泉。
ちょっと他より入るのに勇気いりますが、いい温泉でした。
●黒湯温泉の基本情報●
アクセス:路線バス『乳頭温泉』停留所から徒歩20分。もしくは湯巡りバスで『黒湯温泉』まで。
料金と入浴時間:9:00〜16:00。600円。混浴内風呂と露天風呂あり。
ロッカー:なし。
食事:11:30〜13:30(ラストオーダー)。
公式HP:秋田_乳頭温泉郷の秘湯・黒湯温泉
孫六温泉。
川沿いのひなびた温泉宿。
透明な湯に黒い湯の花が浮かぶラジウム泉の薬湯です。
こちらもお隣の黒湯温泉と同じ、服脱いでから男女共用の浴室へ向かう仕組みです。
片手でタオルを持って身体を隠し、もう片手でバランス取りながら階段を降りるのは至難の業。
とりわけ広くもない浴室、否が応でもお風呂へ出入りする人々の裸体が見えてしまうので、混浴慣れてない人には厳しい環境ではないでしょうか。
ここは女性用露天がよかったです。
川沿いにある開放感抜群の広々とした岩風呂。
お昼もいいですが、満点の星空見ながら浸かったら気持ちよさそうなお風呂でした。
●孫六温泉の基本情報●
アクセス:路線バス『乳頭温泉』停留所から徒歩15分。もしくは湯巡りバスで『孫六温泉』まで。
料金と入浴時間:9:00〜16:00。520円。混浴内風呂と露天風呂あり。
ロッカー:なし。
食事:なし。
公式HP:なし。
乳頭温泉郷の公式HP。孫六温泉|乳頭温泉郷